Church Manager JP
PT EN JA
2026年9月16日

宗教法人の規則とは?必要な記載事項と作成の流れを解説

Church Manager JP · 株式会社KAIZEN GROUP 2026年10月14日 更新

宗教法人の「規則」は会社の定款にあたる基本文書です。宗教法人法第12条が定める記載事項と、発起人会での決定から所轄庁への提出までの流れを整理します。

最終更新:2026年10月

宗教法人の規則とは、会社の定款にあたる、宗教法人の根本的なルールを定めた文書です。記載すべき事項は宗教法人法第12条が定めており、内容は教会自身が決め、発起人会で規則案として決議します。最終的な文章の整備と所轄庁への提出は、行政書士の業務です。

宗教法人になるための手続きを調べていると、必ず出てくる言葉が規則です。ただ、「何を書けばいいのか」「誰が決めるのか」が分かりにくく、後回しにされがちな書類でもあります。この記事では、規則の記載事項と、規則案ができるまでの流れを整理します。

なお、規則の最終的な作り込みと所轄庁への提出は、有資格の行政書士(許認可申請の専門家)に依頼する業務です。本記事や弊社ツールは、教会自身が規則の内容を考えるための整理を助けるものであり、規則の作成代行や認証申請の代行を行うものではありません。

規則は誰が決めるのか

規則の内容は、所轄庁でも行政書士でもなく、教会自身(信者の集団)が決めるものです。実務上は、事前協議の終盤に開かれる発起人会で、規則案として正式に決定します。行政書士の役割は、教会が決めた内容を宗教法人法の要件に沿った文章に整え、所轄庁への提出手続きを代理することです。規則の「著者」は教会であり、行政書士は「編集・提出の専門家」という位置づけです。

宗教法人法第12条が定める記載事項

宗教法人法第12条第1項は、規則に必ず記載すべき事項を12の号に分けて定めています。実務上、教会が事前に考えを整理しておくべき主な事項は、次の8つのまとまりに整理できます。条文の正確な区分や文言は、必ず原文と所轄庁の案内で確認してください。

  1. 目的:どのような宗教活動を目的とする団体かの記述
  2. 名称:宗教法人としての正式名称
  3. 事務所所在地:主たる事務所の所在地
  4. 基本財産:礼拝施設や土地など、法人の基本となる財産の定め
  5. 代表役員・責任役員:役員の選任方法、任期、人数などの定め(人数は宗教法人法第18条第1項により、責任役員が合計3人以上で、そのうち1人が代表役員です。規則にもこの体制を反映します)
  6. 財産処分:財産の処分・管理に関する定め
  7. 解散事由:法人が解散する場合の事由
  8. 公告方法:公告をどの方法で行うかの定め

これらは「空欄のまま提出すればよい」項目ではなく、教会の実態に即して具体的に書く必要があります。特に5の役員体制と8の公告方法は、後の運営に直結するため、事前協議の段階で所轄庁との対話を通じて固めていくのが一般的です。役員の人数については、責任役員の人数に関する記事で詳しく整理しています。

被包括か単立かで変わる項目

規則の記載事項は、教会が被包括(教派・教団に包括される)か単立(どの教団にも属さない)かによって一部変わります。被包括の場合は、包括団体との関係を示す条項が追加で必要になります。単立の場合はこの条項が不要な代わりに、教会単独で継続性・団体性・安定性を示す体制がより問われる傾向があります。どちらを選ぶかは、教団との関係の有無や将来の運営方針によって決まるため、事前協議の早い段階で方向性を決めておくとよいでしょう。

規則案から認証申請までの位置づけ

規則案は、発起人会での決定を経て、公告(認証申請の少なくとも1か月前に行う必要があります)や認証申請書類の一部として使われます。規則は単独の書類ではなく、事前協議・発起人会・公告・認証申請という一連の流れの中心に位置する文書です。規則の内容が固まらないと、後続の手続きも前に進みません。全体の順序は宗教法人設立の流れを、発起人会の議案は設立発起人会の記事をご覧ください。

Church Manager JP ができること

規則作成は「教会が考え、専門家が仕上げる」ものです。Church Manager JP は教会運営のためのツールであり、法律事務所や行政書士事務所ではありません。日々の運営データ(役員名簿、活動記録、信者名簿)をもとに、規則案の土台となる情報を整理する手助けはできます。

一方で、規則の最終的な文章化、認証申請の作成・提出は行政書士、設立登記は司法書士の業務です。Church Manager JP がこれらを代行したり、所轄庁に対して教会を代理したりすることはありません。必要な場合は、教会ご自身が選んだ専門家に直接依頼してください。

よくある質問

Q. 規則と定款はどう違いますか? A. 法的な位置づけはほぼ同じで、宗教法人における根本規則を指す言葉が「規則」です。会社やNPO法人の「定款」に相当すると考えると分かりやすいです。

Q. 規則は自分たちだけで作成できますか? A. 内容を考える段階までは教会自身で進められます。宗教法人法の要件を満たす文章に仕上げ、所轄庁に提出する段階は、報酬を払って他人に依頼する場合には行政書士に依頼する必要があります。団体自身が直接申請することも可能です。

Q. 規則の記載事項のうち、特に準備に時間がかかるのはどこですか? A. 実務上は、役員体制(責任役員が合計何人必要か、代表役員をどう選ぶか)と、活動の継続性を裏付ける実態の整理に時間がかかることが多いです。

Q. 規則が完成したら、すぐ認証申請できますか? A. いいえ。規則案の決定後、公告を認証申請の少なくとも1か月前に行う必要があるなど、順序と期間の定めがあります。詳細は事前協議の中で所轄庁に確認してください。

参考(公的資料)

この記事の他言語版: PT JA EN

関連記事